溶連菌感染症とりんご病(伝染性紅斑)|世田谷区、桜新町の小児科|さくらキッズくりにっくのブログ

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溶連菌感染症とりんご病(伝染性紅斑)

季節が移り、新学期も始まったためと思われますが、こどもの間で流行する感染症にも変化がみられます。

冬に流行したインフルエンザが少なくなった代わりに、発疹を伴う感染症が目立つようになりました。

さくらキッズくりにっくの外来で最近目立つ発疹を伴う感染症に、溶連菌感染症と伝染性紅斑(りんご病)があります。

▶溶連菌感染症

乳児期にはあまりかかりませんが、集団生活をする幼児期や特に小学生以上に多くみられます。典型的な症状は、発熱、喉の痛み(唾液が飲めない位の痛み)、顔面、体幹、四肢の細かく赤い発疹(痒みを伴います)、ブツブツした舌(イチゴ舌)などです。症状が揃わないこともあり、発疹のみのこともあります。喉のスワブ検査で迅速診断ができます。抗生剤が有効なので、5日〜10日間内服することで除菌できます。治療により速やかに解熱するので、治療開始後24時間たてば登校(登園)可能です。ただし、まれに2〜3週後に腎臓の合併症(急性腎炎)を生じることがあり、当院では検尿で確認するようにしています。

▶伝染性紅斑(りんご病)

パルボウイルスB19というウイルスが原因で生じます。両側の頬にりんご様の紅斑を生じますが、体幹や手足に発疹を生じることも多く、特に四肢にレース状の紅斑がみられるのが特徴です。発疹出現の1週間前に感染力が最も強く、発疹出現時には感染する可能性は低くなります。自然経過で治りますが、発疹が一旦消失した後に紫外線や刺激で再発することがあります。また妊娠初期の女性が感染すると流産の原因になる場合があり、感染力が強い時期に接触した場合は、産科の主治医に相談することをお勧めします。登園・登校の制限はありません。

 

以上の二つの感染症は見分けが難しいこともあり、是非小児科を受診するようにしましょう。

院長 三井 俊賢
記事監修
院長 三井 俊賢

慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院、慶應義塾一貫校校医、医療法人社団 育心会 理事長

医学博士、小児科専門医、小児科指導医

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