こんにちは。さくらキッズくりにっくの看護師です。
今回は、毎年この時期に流行しやすい感染症について、まとめてご紹介いたします。
4月から保育園や幼稚園に入園されて、お友達との関わりが増えたお子さんも多いと思います。 集団生活が始まると、どうしても感染症にかかりやすくなる傾向があります。
この時期に流行しやすい感染症について知っておくことで、予防や早めの対策につながります。 ぜひ一緒に確認していきましょう!
流行しやすい感染症一覧
- RSウイルス・ヒトメタニューモウイルス
- 溶連菌感染症
- アデノウイルス感染症
- 手足口病
- ヘルパンギーナ
- 水いぼ
1. RSウイルス・ヒトメタニューモウイルス
1歳までに約70%、3歳までにほぼすべてのお子さんが感染すると言われているウイルスです。
特に呼吸機能が未熟な乳幼児が初めて感染すると、気管支炎や細気管支炎となって悪化する場合があるため、注意が必要です。
- 感染経路:飛沫感染、接触感染
- 主な症状:発熱、咳、鼻水
※鼻水が多く出るため、ご家庭でも吸引してあげると楽になります。
- 検査方法:迅速検査
- 治療方法:内服薬、吸入・吸引などの対症療法
- 登園・登校:症状が軽減し、普段通りの元気・食欲が戻っていれば可能
2. 溶連菌感染症
溶血性連鎖球菌による細菌感染症で、高熱と喉の痛みが特徴です。
- 感染経路:飛沫感染
- 主な症状:喉の痛み・腫れ、発熱、発疹、イチゴ舌、首のリンパの腫れ
※強い喉の痛みで食事がとれなくなることがあるため注意が必要です。
- 検査方法:咽頭ぬぐい液による検査
- 治療方法:抗菌薬の内服
- 登園・登校:抗菌薬内服開始から24時間が経過し、症状がなく元気と食欲が戻れば可能
※登園・登校には許可書が必要なば場合があります
3. アデノウイルス感染症
「咽頭結膜熱(プール熱)」「流行性角結膜炎(流行り目)」とも呼ばれ、非常に感染力の強いウイルスです。
- 主な症状:発熱、目やに・目の赤み、喉の腫れ・痛み
- 感染経路:接触感染、空気感染、糞口感染
※オムツ交換時は手袋と手洗いを。トイレの清掃もしっかりと行いましょう。
※目の症状がある場合には、使用するタオルを分けるなど、ご家族も感染予防をしっかりと行いましょう。
- 検査方法:迅速検査
- 治療方法:対症療法。必要に応じて目薬を使用します。
- 登園・登校:「主要症状が消失したのち2日経過後」が目安です。
※登園・登校には許可書が必要です。
4. 手足口病
夏風邪の一つで、手・足・口などに発疹が出るウイルス性の感染症です。1シーズンに複数回かかることがあります。
- 主な症状:発疹(口の中、手、足、お尻、肘、膝、手のひら、足の裏など)
- 感染経路:飛沫感染、接触感染、糞口感染
- 検査方法:迅速検査
- 治療方法:対症療法。口の中の痛みにより水分摂取が困難になることがあり、脱水に注意が必要です。
- 登園・登校:解熱し、元気と食欲があれば可能。多少の発疹が残っていても問題ありません。
5. ヘルパンギーナ
夏に多く見られるウイルス感染症で、高熱と口内炎が特徴です。1シーズンに複数回かかることもあります。
- 主な症状:高熱、口内炎
- 感染経路:飛沫感染、接触感染、糞口感染
- 検査方法:医師の診断
- 治療方法:対症療法。口の痛みにより水分がとれず、脱水になることがあります。
- 登園・登校:解熱し、元気と食欲があれば可能です。
6. 水いぼ
乳幼児に多い皮膚のウイルス感染症で、主に体や手足にいぼができます。
- 感染経路:接触感染
(プールやお風呂の水では感染しませんが、タオル・浮き輪・ビート板の共有で感染することがあります)
- 検査方法:医師の診察
- 治療方法:自然に治ることが多いですが、半年~1年ほどかかる場合があります。
数が多かったり、かき壊してしまう場合は皮膚科で摘出することもあります。
- 登園・登校:可能です。プールに入る際は発疹部分を覆い、タオルは共有しないようにしましょう。
どの感染症も、お子さんによって症状や重症度が異なります。
気になることやご心配な場合は、どうぞ早めにご受診くださいね。
わからないことがあれば、いつでもクリニックまでお問い合わせください。