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麻疹(はしか)は、ウイルスによって引き起こされる高度に感染性のある病気であり、主に発熱や発疹を伴うことで知られています。
重症化して、肺炎や脳炎などの後遺症や死亡することもある病気です。
回復しても、長期の潜伏期間を経て重篤な後遺症(SSPE:亜急性硬化性全脳炎)を発症することもあります。
最近では、2023年12月で1歳児(麻疹風疹ワクチン未接種)と5歳未満(ワクチン1回接種済)の方の麻疹感染が報告されました。
この病気は、感染力が非常に高く、空気中を浮遊するウイルスが原因で簡単に感染が広がってしまう特性があります。そこで、麻疹感染予防のためには、予防接種が非常に重要です。
麻疹風疹の予防接種(MRワクチン)は、1期は生後12ヶ月から24ヶ月、2期は小学校就学前1年間は公費負担による接種が可能でした。この時期に接種することで、麻疹にかかるリスクを大幅に減少させることができます。また、集団免疫を高めることで、未接種の方や免疫が弱い方への感染リスクも低減させることができます。
予防接種を受けることで、自身の健康を守るだけでなく、周囲の人々への感染リスクを減少させることができます。特に、未接種の乳幼児や免疫が弱い方、妊婦さんなど、感染リスクが高い方々を守るためにも、予防接種は非常に重要です。
麻疹風疹の予防接種は、通常の予防接種スケジュールに含まれていますが、万が一遅れてしまった場合でも、できるだけ早く接種することが大切です。2024年4月より世田谷区では、1期を逃してしまったお子さんは2歳以降2期に至るまで、2期を逃して逃してしまったお子さんは、小学1年生から18歳まで公費(自己負担なし)にて接種が可能となりました。
定期接種のスケジュールを逃してしまった方は、予診票と母子手帳の準備の上、当院にご相談ください。当院HPのWEBでの予約も可能です。
麻疹は、予防接種を受けることで予防できる病気です。自身の健康だけでなく、周囲の方々への感染リスクも考えて、予防接種を受けることを検討してください。
慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院、慶應義塾一貫校校医、医療法人社団 育心会 理事長
医学博士、小児科専門医、小児科指導医