こどもにもある、「頭痛」のお話|世田谷区、桜新町の小児科|さくらキッズくりにっくのブログ

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こどもにもある、「頭痛」のお話

そろそろ梅雨の季節が近づいてきました。湿気や気圧の変化により、体調を崩しやすい時期ですね。今回は、そんな時期に増える症状のひとつである「頭痛」についてお話しします。

🌸小児・思春期の頭痛の頻度

子どもの頭痛については日本でもいくつかの調査があり、小中学生の約50%に頭痛の経験があるという報告があります。片頭痛に限定すると、発症率は10~20%程度とされています。
一般的に、小学生よりも中学生、男児よりも女児に多い傾向があります。

🌸頭痛の原因

頭痛と生活習慣の関係についての調査も行われ、1日のゲームやテレビ・DVDの視聴時間、習い事、睡眠時間などが影響する可能性が指摘されています。少なくとも、生活習慣が子どもの頭痛に深く関係していることがわかっています。

🌸頭痛の種類と症状

頭痛は、一次性頭痛(頭痛自体が病気で、明確な原因疾患がないもの)と、二次性頭痛(別の病気が原因で起こる頭痛)に分類されます。
子どもの一次性頭痛は主に「片頭痛」と「緊張型頭痛」の2つに分けられます。

① 片頭痛(偏頭痛)

数時間~数日前に、あくび、肩こり、過敏な反応などの「予兆」が現れることがあります。頭痛の直前には、「目がチカチカする」「視野が欠ける」「手足のしびれやチクチク感」といった「前兆」が出ることも特徴です。

頭痛は年齢が低いと両側性、高くなると片側性になることが多く、ズキズキする拍動性の痛みが主です(疝痛の場合もあります)。
持続時間は2~72時間程度で、発作の頻度は月に1回〜2週間に1回ほどです。

動いたり、光・音の刺激で悪化することが多く、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。

② 緊張型頭痛

予兆や前兆はなく、両側に締め付けられるような痛みが特徴です。
痛みの持続時間は30分〜7日間と幅があり、頻度も毎日〜月の半分程度とさまざまです。
症状は比較的軽く、日常生活に大きな支障が出ることは少ないとされています。


なお、片頭痛と緊張型頭痛が併存するケースもあります。

子どもの頭痛で最も多い二次性の原因は「起立性調節障害」です。

🌸治療について

片頭痛:冷やす、暗い部屋で安静にすることが大切です。

緊張型頭痛:温めることで改善が見込めます。

また、生活リズムを整え、適度な運動を取り入れることも重要です(※片頭痛発作中は運動が悪化因子になるため控えてください)。痛みが強い場合は、鎮痛薬の使用も可能です。

🌸慢性連日性頭痛について

慢性連日性頭痛」とは、1日4時間以上の頭痛が月に15日以上、3か月以上続く状態を指します。小児・思春期では「慢性緊張型頭痛」が多く、薬が効きにくいため、非薬物療法が中心になります。

治療で大切なのは、「頭痛と上手につきあいながら生活していく」という考え方です。
その手助けとなるのが「頭痛ダイアリー」です。日々の頭痛と生活を記録することで、自分自身の体調の傾向やストレス要因に気づくことができ、それ自体が改善につながるとされています。

頭痛は、お子さんの生活の質を大きく左右する症状です。中には、登校に支障をきたすほどつらいケースもあります。
まずは、生活習慣の見直しが第一歩です。早寝・早起き、適度な運動、ゲームやテレビの時間を減らすなど、できることから始めてみましょう。

ご心配なことがありましたら、いつでもくりにっくまでご相談ください。

院長 松岡 明希菜
記事監修
院長 松岡 明希菜

滋賀医科大学医学部医学科 卒業、大津赤十字病院初期研修医、滋賀医科大学医学部付属病院 小児科、静岡県立こども病院 血液腫瘍科、聖マリアンナ医科大学病院 小児科助教

小児科専門医、血液専門医

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