薬のあれこれ|世田谷区、桜新町の小児科|さくらキッズくりにっくのブログ

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薬のあれこれ

最近、薬局でのお薬不足が続いています。当院の周辺薬局でも鎮咳剤や吸入薬、抗菌剤や軟膏など様々なお薬が手に入らない状態です。お薬の種類や形状を変えていただいたり、薬局を探していただいたりと、患者さまにはご迷惑をおかけしております。

今日はそんな薬に関するよくあるご質問について、小児科医の目線からお話ししていきます。

🌸飲み薬はいろんな形があるけど、どれがいいのか分からない。

飲み薬には錠剤、カプセル剤、散剤・顆粒剤、ドライシロップ、シロップなどいろいろな種類があります。基本的に同じ成分であれば効能効果は変わりません。お子さんの場合、体重に合わせたり、飲みやすさなどからどの剤形が適切かを考えます。

例えば錠剤はその規格が決まっているため、体重が小さなお子さんでは合わないことがあります。

飲みやすさに関してはお子さんによって好みが分かれます。錠剤のほうが飲みやすい、口の中で溶けるOD錠は嫌、甘いのが好きだからシロップがいいなど、お子さんたちの意見も参考にしながら決めると良いでしょう。

また旅行先に持っていきたい、常に携帯しておきたい希望があれば、錠剤や粉薬が便利です。

🌸解熱剤は座薬と飲み薬、どちらが早く効くの?

この質問も本当によく聞かれます。なんとなく座薬のほうが早く効く、という印象をお持ちの方もいると思います。

座薬は直腸から直接吸収されるため、効果が早く現れます。ただし小児科でよく処方されるアセトアミノフェンを用いた研究では、血液中のお薬の濃度が最高値になるのは、内服のほうが早かったという報告もあります。

結論から言うと、どちらも大した差はありません。使いやすさから選んでいただくとよいでしょう。

🌸薬の消費期限はどのくらい?

一般用医薬品に関しては外箱に使用期限が記載されています。

病院などで処方される医療用医薬品の場合、未開封の状態で3-5年の使用期限とされています。ただしそれは適切な温度・湿度の環境で保存された場合に限られますし、中にはもっと短い期限のものもあります。

おおよその目安としては
 錠剤・カプセル→6か月から1年
 散剤・顆粒剤(薬局での分包品)→3か月
 散剤・顆粒剤(メーカー個装品)→6か月から1年
 点眼薬(開封済)→1か月
 点鼻薬(開封済)→1から2か月
となっています。

シロップ剤に関しては、薬局で単シロップなどを混ぜて量を調整していることがあり、また蓋を開け閉めする度に細菌が混入・繁殖する可能性があるので、基本的には処方日数が使用期限となります。ただし解熱剤など薬局で調整しないものに関しては使用期限が長くなるものもありますので、その都度薬局で確認するようにしましょう。

🌸薬を他の兄弟に使っても大丈夫?

病院で処方されたお薬は、医師が患者さん一人一人の症状と診察所見から最適であると考えて処方しています。

同じ症状でも他人に処方された薬を使うことによって、かえって症状が悪化したりする場合があります。またそのために起きた健康被害に対する補償や救済制度もありません。

そしてなにより、薬の譲渡は法律により禁止されています。

特に小児科では体重に合わせてお薬を処方しています。兄弟のお薬を使うなどをしてしまうと、薬剤の過剰投与にもつながりかねません。お子さんの安全のためにもやめておきましょう。

今回はお薬に関するよくあるご質問について小児科医の視点からお答えしました。お子さんはお薬を飲むのを嫌がることも多く、ご両親も苦労なさっていることも少なくありません(私も子供の頃、みそ汁の豆腐の中に入っている粉薬を吐きました)

どうやったらお子さんの症状が楽になるようにお薬を飲むことができるか、くりにっくにはお薬の飲ませ方のパンフレットもご用意しておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。

院長 三井 俊賢
記事監修
院長 三井 俊賢

慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院、慶應義塾一貫校校医、医療法人社団 育心会 理事長

医学博士、小児科専門医、小児科指導医

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