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こんにちは。さくらキッズくりにっくの心理士です。先月、心理士ブログで知能検査について紹介しました。今回は、知能検査や発達検査をお受け頂く際によく頂くご質問の回答をまとめました。
Q1) 知能検査/発達検査の流れはどのような感じですか?
A1) 発達外来の診察で「検査が必要」と医師が判断することがスタートになります。保護者の方が同意された場合、予約をお取りします(この日に受検することはできません)。検査当日は実施のみで、結果の説明はありません。検査実施日の2週間後以降に再度発達外来にお越しいただき、医師から結果の説明をします。その際に検査結果報告書もお渡しします。
Q2)検査を受けることを子どもに何と説明したら良いでしょうか?
A2) 年齢や受ける検査、ご本人の性格(物怖じしないタイプ、とても緊張が強いタイプ、等)によっても異なりますが、私達心理士がよく使用する説明の例を記載します。おうちの方からご本人に説明する際のご参考にして頂ければと思います。もし、ご家庭で十分説明できなかったとしても、検査開始前に検査者からご本人に検査の趣旨を説明し、原則ご本人が受検に同意してから開始しています。
・就学前のお子さんが発達検査を受ける場合:「今日は〇〇ちゃんと一緒に積木をやったり、『これなあに?』ってクイズを出したりしたいんだけど、良いかな?〇〇ちゃんの上手なこと知りたいんだ。」
・小・中学生のお子さんが知能検査を受ける場合:「今日は色んな問題に挑戦してもらいます。例えば、積木で模様を作ったり、言葉の説明をしてもらったりします。それで、〇〇さんがどんなことが得意なのかが分かります。何か苦手なことがあるなら、その原因が分かることもあります。問題の中には、大人も分からないような難しい問題もありますから、全部解ける必要はありません。分からないときは分からないと言って良いですよ。時間は〇〇分くらいです。」
Q3)検査に親が同席することはできますか?
A3) 原則、できません。検査者とお子さんの1対1で実施します。これは、検査の内容が一般の方に漏れていかないようにテストスタンダードとして定められているためです。しかし、小さいお子さんや、不安・緊張が強すぎるお子さんの場合は、ご本人が安心できるよう親御さんに同席頂くこともあります。その場合、ご本人が慣れてきたころを見計らって、親御さんには退室頂くこともございます。あらかじめご了承ください。また、同席された場合、検査の信頼性を守るという趣旨をご理解頂き、見聞きした検査内容をSNS等で公開しないよう、ご協力をよろしくお願いします。
Q4)検査中、待合室でずっと待たなくてはいけませんか?
A4) お子さんが不安にならないようであればお出かけ頂いても結構です。さくらキッズくりにっくの周辺には1~2時間、時間を潰すのにちょうど良いカフェがたくさんあります。検査終了予定時刻前には、クリニックにお戻りください。
Q5)知能検査や発達検査を受けると障害の診断がつくのですか?
A5) 医師が診断する際、検査結果も参考にしますが、小さい頃のご様子、家庭や学校でのご様子等、問診も含めて総合的に判断します。検査のみで診断が直結するわけではありません。
Q6)知能検査/発達検査の結果を学校に提出しなければなりませんか?
A6) ご家庭の判断となります。「提出しなければならない」という決まりはありませんし、保護者の方の同意なしに当院から学校に結果を伝えるようなこともありません。結果を提出することで、お子さんに合った支援を受けられそうか、という点が判断のポイントではないでしょうか。実際は、学校や園の先生との面談に、持参して活用してくださっている方が多いです。
Q7)検査実施時間はどのくらいですか?
A7) 大体の目安は以下の通りです。
・新版K式発達検査2020:30分~1時間
・田中ビネーⅤ知能検査:40分~1時間
・WISC‐Ⅴ知能検査:1時間半程度
・STRAW-R:
小学生:1時間程度
中学生:30分程度
Q8) 持ち物はありますか?
A8) 検査に必要な筆記具等は当院で準備いたしますので、持ち物は特にありません。ただし、検査中に「喉がかわいた」と言うお子さんが多いため、飲み物はお持ち頂くと良いでしょう。水分を取るのは、検査中のちょっとした気分転換にもなります。
Q9) 親が事前にしておくことはありますか?
A9) 何をするか事前にお子さんに簡単に説明をしておくと良いでしょう。Q2を参考になさってください。検査は、大体のお子さんが「楽しかった!」と言ってくれますので、親御さんもどうぞ心配なさらず、安心してお越しください。
その他、ご不明なことがあるときは、検査の予約の際などにお問い合わせください。
慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院、慶應義塾一貫校校医、医療法人社団 育心会 理事長
医学博士、小児科専門医、小児科指導医