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長引く咳に注意を!マイコプラズマ肺炎の報告が増えています!

マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数が増加しており、過去5年間の同時期の平均と比較してかなり多くなっています。

今回は、この病気について詳しく解説します。

 

マイコプラズマ肺炎とは

○どんな病気?
マイコプラズマ肺炎は、肺炎の10~20%がマイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)によって引き起こされます。主な症状は発熱と乾いた咳で、時には気管支炎や肺炎を引き起こすこともあります。

○感染経路
マイコプラズマ肺炎は飛沫感染(咳やくしゃみ、鼻汁による)と接触感染によって広がります。特に5歳~10歳の子どもに多く見られますが、幼児から大人まで感染する可能性があります。

○潜伏期間
潜伏期間は1~3週間と長く、忘れたころに発症することが特徴です。

 

☆主な症状

初めは一般的な風邪のように発熱、頭痛、だるさ、咽頭痛などが見られ、1~2日経つと乾いた咳が出始めます。咳は次第に悪化し、夜間に特にひどくなることが多いです。

咳は初めは乾いた頑固なものですが、後半には痰が絡むようになります。

 

☆検査

・マイコプラズマ抗原迅速検査: 数分で結果が得られるが感度が低い。

・血液検査でマイコプラズマの抗体価を測定: 結果が出るのに1週間ほどかかる。

 

☆合併症

・発疹
・中耳炎
・喘息の既往があるお子さんは喘鳴を認めることがあります。

 

☆治療方法

マイコプラズマ肺炎には通常の風邪薬は効かないことが多く、専用の抗生物質を使用します。抗菌薬を内服開始後、1~2日後には徐々に熱が下がり、咳もおさまってきます。

しかし、治療後も咳が長引いたり、ゼーゼーすることがあります。この場合は、喘息に準じた治療を行うこともあるので、小児科に相談することが重要です。

この時期に増加しているマイコプラズマ肺炎には注意が必要です。長引く咳や発熱が見られた場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。

院長 三井 俊賢
記事監修
院長 三井 俊賢

慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院、慶應義塾一貫校校医、医療法人社団 育心会 理事長

医学博士、小児科専門医、小児科指導医

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