気になる、子どもの発音|世田谷区、桜新町の小児科|さくらキッズくりにっくのブログ

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気になる、子どもの発音

こんにちは。さくらキッズくりにっくの言語聴覚士です。

今回は「気になる、子どもの発音」について取り上げます。

 

お子さんの発音について気になっておられる親御さんはいないでしょうか?お子さんが小さいうちは発音が幼くて「かわいいな」と思ってたけど、だんだん大きくなって周りの子も発音が上手くなっているのにうちの子は・・・とご心配されている保護者の方もいらっしゃるかもしれません。

 

実は、子どもの発音にも発達の段階があって、年長さんになっても子どもによっては「発音が難しいことば」があるのです。

 

一般的にですが、子どもの構音(発音)は5〜6歳前後の時期にようやく9割のこどもがきちんと発音できるようになります。正しく発音できるようになる時期は個人差が大きいですが、5〜6歳の時期までは上手く発音することができない音もある、ということなのです。

 

 

具体的な年齢と発音(目安)については次の通りです。

 

年齢

完成する発音

2歳頃

パ行、バ行、マ行、ヤ、ユ、ヨ、ワ、ン、母音

3歳頃

タ行、ダ行、ナ行、ガ行、チャ、チュ、チョ

4歳頃

カ行、ハ行

5歳頃

サ行、ザ行、ラ行、ツ

 

これからわかるように、サ行やザ行、ラ行、ツの音は舌の先を繊細に、器用に動かす必要があるので、5歳になっても上手に発音することが難しい子どももいるのです。

そのため、4歳頃までの時期で上手に発音できない音があるのは自然なことなのです。成長するにつれ、発音するための体やお口の器官も発達し、その結果として上手に発音できるようになります。

 

耳の聞こえが悪かったり、運動発達、認知面などの知的発達の遅れがあることで発音が不明瞭になることもあります。発音不明瞭だけでなく、耳の聞こえが気になったり、言語面・運動面の発達の遅れが気になる場合にはご相談ください。

 

言語面・運動面の発達の遅れがなく、また耳の聞こえに問題がなく、5歳以降になっても発音できない音がある場合は「機能性構音障害」の可能性もあります。正しい発音を自然に獲得することが難しい場合もあります。

「機能性構音障害」とは、顎や唇、舌などの構音器官の形態異常や聴覚障害などの直接的な原因が明らかでないにも関わらず、発音や滑舌に誤りが認められるもので、子どもの年齢や知的発達、運動発達、育った環境などから総合的に判断されるものです。発音が気になる場合には、年長さんになる頃を目安に一度受診してみることをお勧めします。

 

上手にお話できるようになるために、お家では「お食事をしっかり摂ること」、「楽しくおしゃべりすること」をお勧めします。お食事を通してお口の中の器官をたくさん使い、お家ではお子さんが話したいように楽しくコミュニケーションをとれるようにしましょう。

 

もしも、「おたかな」のような発音の誤りがあっても指摘して言い直させたりはせず、保護者の方が「おさかなだね」など、正しい発音を聞かせてあげると良いですよ。

院長 三井 俊賢
記事監修
院長 三井 俊賢

慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院、慶應義塾一貫校校医、医療法人社団 育心会 理事長

医学博士、小児科専門医、小児科指導医

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