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こどもの事故 意外と危ないこんなもの① 髪の毛

小児科医をしているとお子さんたちのいろいろなけがや事故の診療をします。転んだ、落ちたは日常茶飯事で、私もこどもの頃に…と思い出そうとしましたがそういえば幸い大きな事故をしていないことに気づきました。かわりに妹がケーキの丸い型を頭にはめて抜けなくなるという、今だから笑えるエピソードを思い出しました。

さて日本小児科学会雑誌にはInjury Alert(傷害報告)という、小児科としてお子さん、ご家族に注意を促すために重要な事故の症例報告があります。

今回はその中の一つ、「ヘアターニケット(毛髪)による頸部絞扼」をご紹介します。

🌸ヘアターニケットとは 毛髪や糸などが手指などに絡まることにより絞扼(絞めつけられる)することを言います。それにより虚血状態になってしまうので、すぐに解除しなければなりません。ヘアターニケットができる部位としては、乳幼児では足指、手指、年長の女の子では会陰部が特徴的で、その他に舌や口蓋垂などの報告もあります。 芸能人がお子さんのヘアターニケットについてブログで報告していたことから、ご存知の方もいるかもしれません。

🌸ヘアターニケット(毛髪)による頸部絞扼の報告 今回報告されていた症例は10か月のお子さんの首にお母さんの髪の毛が巻きついてしまったという事故でした。幸いお子さんが泣いたことですぐにお母さんの髪の毛を切ることができ、特に後遺症なく回復されたということです。 私も同じような症例を経験したことがあります。ご兄弟の髪の毛が巻きついてしまった赤ちゃんで、顔がうっ血し、首には赤く痕が残っていました。髪の毛が首に巻いて締まってしまうなんてことがあるのかととても驚いたことを覚えています。

🌸予防策 小さなお子さんは添い寝をせずにベビーベッドを使用する、髪の毛が長い保護者、ご兄弟が一緒に寝る場合には髪の毛を結ぶ、あるいは長さを調節する、などが挙げられています。

すごくよく起こる事故ではありませんが、毛髪すらもお子さんにとっては危険なものになりうるという情報提供でした。 小児科医としてお子さんの安全を守るために、今後もこういった事故に関する注意喚起を行っていきたいと思っています。
院長 三井 俊賢
記事監修
院長 三井 俊賢

慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院、慶應義塾一貫校校医、医療法人社団 育心会 理事長

医学博士、小児科専門医、小児科指導医

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