心理検査⑤ 読み書き検査編|世田谷区、桜新町の小児科|さくらキッズくりにっくのブログ

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心理検査⑤ 読み書き検査編

大人気、心理検査シリーズ第5弾は「読み書き検査」についてです。

「学習の遅れ」について心配があるとき、原因は何だと思われますか?

 

実は、原因は色々考えられます。知的発達がゆっくりとしている、注意散漫で学習に集中できない、言葉の遅れがある、記憶に定着しづらい、不登校で学習が保障されていない等、様々です。その中の1つに「読み書きの困難」が隠れているケースがあります。「読み書きに困難がある」と言っても、全く読めない/書けないわけではありません。「たどたどしい」「間違いが多い」「読み書きすると非常に疲れる」といった状態です。全く読めない/書けないわけではないため、保護者の方も学校の先生も気付きにくく、単に「勉強のできない子」「学校嫌いの子」として認識されているケースが多くあります。

 

読み書きの困難は、読み書き検査をすることでしか把握できません。子ども達に広く実施されている知能検査WISC‐Ⅳ、Ⅴでは、読み書きの困難を検出することはできません。

 

当院では、知的発達に遅れがないことが確認され、普段の漢字テスト等の結果から読み書きの困難が疑われる場合に、読み書き検査をお勧めすることがあります。当院で実施している読み書き検査は、「STRAW‐R」「URAWSSⅡ」「URAWSS‐English」があります。いずれも保険適応外の検査ですので、自費になります。

 

・STRAW‐R:読み書きの正確性と流暢性を調べる検査です。ひらがな・カタカナ・漢字をどのくらい正しく読めるのか、どのくらい速く流暢に読めるのか、どのくらい書けるのか、等を調べます。学年平均と比較して困難さを把握します。所要時間は小学生1時間程度、中学生30分程度です。なお、当院での対象年齢は小1~中3です。

 

・URAWSSⅡ:読み書きのスピードと代替手段の効果を検討する検査です。読みのスピードが極端に遅いと、文章の内容が理解できません。この検査の「読み課題」では、自力で黙読する課題の他、検査者が読み上げを行う介入課題があり、読み上げの効果があるかを検討できます。「書き課題」では、手書きのスピードと、キーボード入力や使いやすい筆記具を使った際の書くスピードの違いを見ます。対象年齢は小1~中3、所要時間は30分程度です。

 

・URAWSS‐English:英単語の読みと綴りの習得度を調べる検査です。「英語の成績だけ極端に悪い」という場合、英語というよりも英単語に躓いているケースが多々あります。英語は音の粒が小さく不規則であるため、日本語よりも読み書きがずっと難しい文字言語です。この検査でも、URAWSSⅡと同様に、検査者が英単語を読み上げた場合、その単語の意味が分かるか、音声による補助の効果を検討します。対象年齢は中1~中3,所要時間は20分程度です。

 

お子さんの読み書きが気になる場合、まずは発達外来にご相談ください。主治医が読み書き検査が必要と判断した時のみ検査が可能です。なお、当院では検査のみの対応はしておりません。あらかじめご了承ください。

 

院長 三井 俊賢
記事監修
院長 三井 俊賢

慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院、慶應義塾一貫校校医、医療法人社団 育心会 理事長

医学博士、小児科専門医、小児科指導医

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