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こんにちは、さくらキッズくりにっくの心理士です🌸
お子さんの発達について相談した際、「まずはWISC(ウィスク)を受けてみましょう」と言われ、結果の数値を見て「これってどう読み解けばいいの?」と戸惑われた経験はありませんか?
本日から3回にわたり、最新の知能検査「WISC-Ⅴ(ウィスク・ファイブ」について、分かりやすく解説していきます。第1回の今日は、まずはスコアの意味について取り上げます。なお、今後のWISCシリーズの投稿スケジュールは以下の通りです。
①知能検査WISC-Ⅴの結果、どう見ればいい?ースコアの意味を解説ー ←今回
②知能検査WISC-Ⅴを受けるメリット・デメリットは?(6月2日投稿予定)
③知能検査WISCのスコアは生涯変わらないの?(8月4日投稿予定)
〇WISC‐Ⅴで分かること、分からないことー知能検査にまつわるよくある誤解ー ←こちらは過去記事です。
WISC‐Ⅴは、5歳~16歳11か月の子どもの知能を測定する個別式の知能検査で、世界各地で使われています。日本でも、クリニックや児童相談所、教育相談センター、カウンセリングルーム、大学の臨床センターなどで幅広く実施されています。
知能とは何でしょうか?
推理力?知識の量?記憶力?…これらはすべて知能の一部分です。
知能とは特定の能力ではなく、さまざまな能力のまとまり(集合体)と考えられています。
現在主流の知能理論(CHC理論)では、大きく分類すると10種類の能力が想定されています。WISC‐Ⅴの主要指標(言語理解、視空間、流動性推理、ワーキングメモリー、処理速度)では、そのうちの5つの領域の能力が測定されています。そこからFSIQ(Full Scale IQ=検査全体のIQ)が算出されます。
以下に、WISC‐Ⅴの報告書に一般的に記載されている内容やスコアの意味について解説します。

※このスコアはサンプルで架空のものです。
①FSIQ…全体的な知的発達の水準を示します。同じ年齢の集団の平均が100になるように調整されています。 そのため、110や120は平均より高く、90や80は平均より低いと解釈されます。統計的には、85~115の範囲に約68%、70~130の範囲に約95%の人が入るとされています。FSIQは、支援の土台を決める情報となります。
②主要指標
・言語理解…言葉を理解したり、言葉で考えたり表現したりする力。
・視空間…見た情報をもとに分析したり、頭の中でイメージしたりする力。文字の識別や、図形の組み立て、展開図を想像するなどの活動と関わります。
・流動性推理…新しい問題に対して、筋道を立てて考える力(応用力や思考力)。
・ワーキングメモリー…情報を一時的に覚えながら、同時に処理する力。暗算をしたり、指示を聞いて作業したりする場面で使われます。
・処理速度…見た情報をすばやく正確に処理する力。視写や簡単な作業など、スピードが求められる場面で重要になります。
③パーセンタイル順位
同じ年齢の子ども100人が検査を受けた場合に、下から数えたときの順位。
・50%→ちょうど真ん中
・75%→下から75番目(上から25番目)
・16%→下から16番目
④信頼区間
算出されるスコアには測定誤差が含まれるため、少し幅をもって考える必要があります。
例えば「FSIQ103(90%信頼区間98~108)」と書かれている場合、本来の力(真の得点)は98~108の範囲にあると90%の確率で推定される、という意味です。つまり、103という数字だけでなく、その前後の幅も含めて理解することが大切です。
⑤記述分類
スコアを分かりやすくするための目安のラベルです(ざっくりとした位置の目安を言葉で表しています)。「平均~平均の上」「平均の下~平均」等と、信頼区間を含めて記載されることが多いです。
⑥その他
その他に「補助指標」や「下位検査」のスコアが記載されることもあります。情報が多すぎると煩雑になる、細かい情報よりも主要指標を重点的に伝える方が分かりやすい、といった理由で記載されていないこともあります。
さて、WISC-Ⅴを受けるメリット・デメリットは何でしょうか?
次回のWISCシリーズでは、現場の心理士の視点からWISC-Ⅴを受けるメリット・デメリットについて取り上げます。6月2日に投稿予定です。
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滋賀医科大学医学部医学科 卒業、大津赤十字病院初期研修医、滋賀医科大学医学部付属病院 小児科、静岡県立こども病院 血液腫瘍科、聖マリアンナ医科大学病院 小児科助教
日本小児科学会 小児科専門医、日本血液学会認定 血液専門医、小児血液・がん学会、日本血栓止血学会