こどもの事故 意外と危ないこんなもの④ 臍圧迫キット|世田谷区、桜新町の小児科|さくらキッズくりにっくのブログ

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こどもの事故 意外と危ないこんなもの④ 臍圧迫キット

こどもの事故シリーズ、第4回は臍ヘルニアの圧迫キットです。

適切に使えば臍ヘルニアに役立つツールですが、時々トラブルを生じることがあり、注意が必要なキットです。

🌸臍ヘルニアとは

いわゆる「でべそ」のこと。

臍の真下の腹直筋が作られる過程が不十分なことで穴が開き、そこから腸などの臓器が脱出してできます。新生児10人に対して1人の割合で起きます。

生後1か月ごろから目立ち始め、生後3か月で一番大きくなり、その後1歳で80%、2歳で90%が自然治癒すると言われています。

🌸臍圧迫療法

自然に治る病気なので、以前は経過観察を行っていましたが、最近になって圧迫療法の効果が見直されるようになりました。

臍を綿球などで圧迫固定することで、臍ヘルニアの脱出を抑え、なるべく早い改善を促します。

🌸臍圧迫キットにより生じた皮膚びらんの1例

1か月健診時に臍ヘルニアと診断、臍ヘルニアキットを紹介され後日通販サイトで購入さしました。1週間使用法通りに使用していましたが、テープ内に浸出液が見られたため医療機関を受診しました。皮膚にびらんを認めたため、抗菌剤を使用し、合併症なく回復しました。

🌸予防法

臍ヘルニアの圧迫器具による接触性皮膚炎は時々報告されています。中には重度の皮膚トラブルから腸管穿孔の危険性があった症例や、蜂窩織炎で治療を要した症例もあります。

圧迫キットは簡便ではありますが、綿球と違って大きさの調整ができなかったり、硬かったりするため、より注意が必要になります。キット使用中は皮膚の状態を1日1回以上観察し、異常が見られたら速やかに医療機関を受診することが大切です。

 

圧迫キットで皮膚がじゅくじゅくしてしまったり、痕が残ってしまった方もいましたので、当院では綿球による臍圧迫療法をお勧めしています。圧迫療法の指導やセットの販売もしていますので、臍ヘルニアでお悩みの方は一度くりにっくまでご相談ください。

院長 三井 俊賢
記事監修
院長 三井 俊賢

慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院、慶應義塾一貫校校医、医療法人社団 育心会 理事長

医学博士、小児科専門医、小児科指導医

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