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「赤ちゃんのおへそがぽこっと出ているけれど大丈夫?」
「“でべそ”は自然に治るの?」
「治らなかったら手術が必要?」
赤ちゃんのおへそが膨らんでくると、これって治るの?と心配になりますよね。
2か月ワクチンデビューのときにもご家族からよくご質問をいただきます。
今回は、臍ヘルニアが起こる原因や自然経過、治療が必要なケース、当院で行っている圧迫療法について、わかりやすくご説明します。
赤ちゃんのおへそが、泣いたり力んだりしたときに「ぽこっ」と膨らむことがあります。
これが「臍ヘルニア」です。少し出ているかなと思う程度から、時にはゴルフボールの大きさにまで見られることがあります。
赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいる間は、へその緒を通してお母さんから酸素や栄養を受け取っています。生まれてへその緒が切れると、へその緒が通っていた腹壁の穴(臍輪)は、少しずつ閉じていきます。
しかし、完全に閉じる前に泣いたり力んだりしておなかに力が入ると、腹膜や腸管などが臍輪の部分から押し出され、おへそがぽこっと出て臍ヘルニアになるのです。
通常の臍ヘルニアでは、痛みを伴うことはほとんどありません。
ただし、非常にまれですが、臍ヘルニアの内容物が戻らなくなる「嵌頓(かんとん)」が起こることがあります。急に膨らみが硬くなった、触ると痛がる、おへその周りが赤い、膨らみが戻らなくなった、繰り返し嘔吐する、ぐったりして元気がないなどといった症状が見られた場合には、緊急の処置が必要になることもありますので、速やかに医療機関をご受診ください。
赤ちゃんの臍ヘルニアは、成長とともに自然に治ることが多い病気です。
1歳で約80%、2歳で約90%が自然に閉鎖するとされています。
そのためすべてのお子さんに治療が必要なわけではありません。
近年は綿球やスポンジなどで臍を圧迫して固定する圧迫療法が行われることがあります。これにより自然経過よりも早期にヘルニア門の閉鎖が得られることが報告されており、多くの場合、数か月以内の治癒が期待できます。圧迫療法には、治った後のおへその形を整えることが期待できるという側面もあります。
一般的には乳児期の早い時期から開始するほど効果が高く、生後6か月以降では効果が低くなると言われています。
★圧迫療法のやり方★
膨らんでいるおへそを綿球などで適度に圧迫し、テープで固定します。防水シールで固定するので、そのまま入浴することもできます。3-4日に1回貼り換えてください。
テープかぶれなどの皮膚トラブルがある場合には、圧迫を一旦中止していただいてもかまいません。
2歳を超えても臍ヘルニアが残る場合には、手術も検討されます。
赤ちゃんの臍ヘルニアは、いわゆる「でべそ」のことで、多くは成長とともに自然に治っていきます。
見た目が大きくても、必ずしも重症というわけではありません。
自然に閉鎖する可能性を考えながら経過をみることもできますし、状態によっては圧迫療法を行ったり、小児外科で手術について相談したりします。
「このくらいの大きさなら様子をみていい?」
「圧迫療法をしたほうがいい?」
「何歳までに治らなければ手術?」
「おへその形が気になるけれど大丈夫?」
など、気になることがあればお気軽にご相談ください。
お子さんのおへその状態を診察したうえで、自然経過をみるのか、圧迫療法を行うのか、専門医への相談が必要なのかを一緒に考えていきます。
滋賀医科大学医学部医学科 卒業、大津赤十字病院初期研修医、滋賀医科大学医学部付属病院 小児科、静岡県立こども病院 血液腫瘍科、聖マリアンナ医科大学病院 小児科助教
日本小児科学会 小児科専門医、日本血液学会認定 血液専門医、小児血液・がん学会、日本血栓止血学会